100から順に7を引く引き算

月11日(水)

 6年前にクモ膜下出血を体験し、その後数か月の療養生活をリハビリ病院で行いました。その時、運動機能のリハビリ以外に、脳機能のリハビリというか確認もあったようで、数々の知的ゲームみたいなことをやりました。

 そのゲームの中で記憶に残っていて、今も時々頭の中で実際に計算を行っているのが「100から7を順番に引き算していく」というもの。

 100,93、86、79、72、65・・・・となって、最後は2になります。クモ膜下出血後のリハビリでは、担当してくれた作業療法士の男性が「私が計算する速さに驚いた」ぐらいの早さで計算できました。

 「もともと数字は得意なんです」と笑いながら伝えましたが、出血部位によっては脳機能に障害が残り、こういった計算が遅い、もしくは出来なくなることがあるようです。

 後にこの計算は「認知症」の診断等でも活用されているということを知りました。で、今回の頸動脈の狭窄でも、手術前の計算力と手術後の計算力を比較するため、割と頻繁にこの計算を頭の中で行っていました。

 ちなみにこういった算数の計算は、やはり一定の集中が必要なようで、何かをやりながら計算するというのがかなり難しいです。

 具体的な一例をあげると、運転しながらの計算が難しい。計算にばかり集中していると、周囲の状況把握がおろそかになります。

 てなわけで、折に触れて計算を行っていたのですが、実は頸動脈狭窄が指摘される頃からの計算がかなり雑になっていることが分かりました。

 つまり何回やっても2にたどり着かないということが頻々と発生。落ち着いて1回1回の計算をゆっくりやれば、なんとか2に辿り着くのですが、早くやろうとすると、どこかの引き算を間違えてしまいます。

 そういったことが頻々と繰り返されるということが分かって、「こりゃ計算能力に血流不足がかなり影響しているな」という印象でした。

 何回もやっていれば、通常はその計算の数字の流れを覚えてしまうような気もしますが、何故か7を引き算する作業では、数字も覚えられない感じ。

 というわけで、この計算能力が手術後どうなるのかが気になっていました。そこで手術後のHCUでの療養生活中に、ほとんど身動きできない状態で、頭の中で暗算というのを繰り返していました。
 
 結果は、日を追うごとに計算力が改善。計算する速さも戻ってきた感じ。まさにMRI画像で脳の血流が回復したのがはっきり分かったのと時を同じくして、暗算がスムースに行えるようになりました。

 というわけで結論。脳の血流障害が計算能力にも影響していたということになりそうです。

 


舌の動きが悪くなると


第4章 手術後


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