アセタゾラミド負荷脳血流検査(2)

 というわけで、先ずは点滴チューブの確保のための注射。これは注射をした看護師さんの腕が良かったのか、いつもの痛み程度。

 ただこの注射の針は、通常の採血の注射針より少し太いみたいで、刺した後に血管を探るような動きをされるとかなり痛みを感じます。

 ともあれ点滴が始まり、最初に栄養剤?次に降圧剤、そして「それでは検査を始めます。先ずは放射性物質を流しますという声が聞こえてきます。

 実際に血管内を放射性物質が流れているのかどうかは不明ですが、点滴を受けている針が刺さっている部分に若干の違和感があります。

 10分程して「次に採血します」という声が聞こえてきて、どうやら手首の動脈血から採血されたみたい。ただこの採血の目的が良く分かりませんでした。

 放射性物質が全身に行き渡ったことを確かめているのかなという気がします。

 さらに10分ほどして、「血管拡張剤を流します」との声が聞こえてきて、その後しばらくはそのままの状態で、撮影が続きます。

 この間患者は仰向けで静止状態を指示されますので、一番困ったのがよだれというか唾。意識すればするほどツバが声帯あたりにからみつき、息苦しさを感じます。

 頭を動かさないように、なんとか弱い咳ばらいを繰り返し事なきを得ましたが、気管支が弱い人はどうするんでしょうか?

 更に10分ぐらいして、「検査の終了です」という声が聞こえてきて、無事検査が終了。周りに医師や看護師さんが集まってきて、体中にくっ付いていた様々な測定器がはずされ、点滴の注射針も抜かれます。

 最後に体を拘束していたベルトや頭を固定していた器具、目隠しもはずされますが、困ったのが、器具を外している最中に襲ってきた尿意。

 1〜2時間程度なら、何とか我慢できるだろうと思っていましたが、利尿作用はかなり強いようで、結局周りの医師に声をかけ、尿瓶を用意してもらうことになりました。

 ただ自分ではほとんど身動きが出来ず、目隠しも継続中なので、尿瓶を両足の股の付け根においてもらい、あとは上からタオルみたいなものをかけてもらい、手だけで局部を探り、尿瓶の入り口まで持ち上げることになりました。

 普段とは全く違う寝たままの排尿態勢ですから、「こんなんで出るのか?」と思いましたが、心配するよりも尿意の方が勝るようで無事排尿。

 その尿瓶は多分看護師さんが処理してくれたと思うのですが、その時局部も見られたはず。まあ向こうは慣れているのだと思いますが、こちらとしてはやはり恥ずかしい。

 しかし検査や入院ではこんなことは日常茶飯事のはず。要するに恥も外聞もない。そのことに患者側も慣れる必要があるかもと感じた一幕でした。

 てな過程を経て、無事元の状態に。

 「では静かに起き上がってください」と言う指示があり、周囲から上半身を支えるような手がそえられ、狭いベッド上で起き上がります。

 続いて靴を履き、「立ち上がる時、ふらつかないように」と言われ、恐る恐る自力歩行。なんとか受付まで戻り、あとは会計。

 確か27000円ぐらいで、結構高い検査だなと感じました。またすでに体調は通常の状態に戻っていて、「これなら確かに日帰りの検査だな」という印象です。

 というわけで、「これでようやく一つ山を越したな」と思いながら帰宅。ただ次は明後日23日から、2泊3日の入院検査が待っています。

 帰宅して、気持ちも少し落ち着いた夕方5時過ぎ、なんと両手首に付近にしびれが発生。大学病院からは、いつもと違う著しい体調異常を感じたらすぐに連絡してくださいと言われているので、電話をして再度大学病院へ。

 この時は、問診、点滴、MRI、、X線検査を経て、最後に担当医からの説明。結論は「昼間の検査の影響でしょう。しばらく様子を見てください」 ということで一件落着。

 その際ついでに昼間の検査結果も少し聞くことが出来ましたが、基本的には血管中のプラークで、血流はほとんど流れていないということみたい。

 かろうじて、糸のような血流が見えるということで、画像も見せてもらいましたが、かなり悲惨。ここまで分かっているなら、明後日からの検査は行わず、すぐに手術をしてもいいのではとも思ったのですが、予定は変わらないみたい。

 ただ基本的には手術が必要で、その際は「血管内にステントを入れることになるでしょう」とのことでした。

 自宅に戻って、就寝直前に血圧を測ると103/61で、そのまま爆睡です。


いよいよ2泊3日の検査へ


第2章 様々な検査


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