脳血管造影検査

 検査用ベッドに仰向けで寝かされ、様々な器具が体中につけられ、検査体制が整った段階で行われたのが、鼠径部から血管内への細い管の挿入。

 しかし、私の場合は、血管そのものがねじくれているようで、医師は早々とギブアップ。

 「前回のクモ膜下出血の手術の時も、鼠径部からは管が入らなかったようです」とあらかじめ伝えてあったのですが、実際にやってみないと分からなかったようです。

 というわけで、急遽右手首の動脈から管が入れられることになりました。ところが手首の動脈にも若干のねじれがあったようで、局所麻酔がかかっていたにもかかわらず、チューブが右ひじのあたりを通過するとき、かなり痛い思いをしました。

 腕の中で、何かがズズッと進む感じ。そのたびに「イタタッ!」と思わず声が出ましたが、そこを通過しないと目的地点には達しないようで、ここは半ば強引に挿入された感じ。

 まあそれでも何とか目的の場所には到達できたようで、あとはそこから造影剤を流しながら撮影するだけ。

 「息を吸ってそのまま止めて」、という指示が何回も繰り返され、そのたびに頭蓋周辺に配置された造影機器が動いている感じ。

 そして突然検査が終了。ただし動脈に刺した針を抜くとき、血液サラサラ薬を服用している関係で、かなりの出血が予想されるようで、かなり強い圧迫止血となりました。

 私の場合は右鼠径部でも一度動脈に針を入れているので、右鼠径部と右手首にかなり強い止血が行われました。

 検査そのものは、時間にして1〜1.5時間ぐらいでしょうか。なんとか無事に検査が終了しましたが、この間尿意を覚え、結局尿瓶を使うことになりました。

 検査用ベッドから病室用ベッドに移動させられ、なんとか病室に戻りましたが、しばらくベッド上で動かないように申し渡されました。

 ちなみに右手首の動脈にチューブを入れた時、私が痛みを感じた肘部分の血管が傷つけられたようで、肘付近が、なんか妙に腫れていました。

 その後、その部分から内出血があった事が分かりましたが、肘から手首にかけてちょっと痛みが続き、更に皮膚が赤紫色になりました。

 この皮膚の変色は、当初は肘部分だけでしたが、その後日を追うごとに手首方面に広がっていったので、「こりゃもしかしたら手の甲あたりまで広がるのか」と不安を覚えましたが、数日後何とか広がりはストップ。

 ただ弱い痛み(疼き)みたいなものは継続。幸いに検査から一か月半経過した現在は、内出血のあとも痛みもほぼなくなりました。

 さて話を戻して、1時間後、食事は可能ということでしたが、食欲は全くわかず、そのまま安静状態を継続。ちなみにこの間にも尿意を覚えたので、またしても尿瓶のお世話になりました。

 尿瓶を持ってきてくれたのは、やはり若く美しい看護師さんで、それを股間に置いてくれました。ちなみに私は全く気が付いていなかったのですが、当初履いていた検査用のTバック紙パンツはとっくに脱がされ、股間は丸出しになっていたみたい。

 というわけで、仰向けのまま、両足の間に尿瓶を挟み、一応看護師さんは気を利かして上からタオルケットのようなものをかけてくれましたが、その状態で放尿。

 終了と共に、再び看護師さんに尿瓶の処理をお願いしましたが、もうすでに恥も外聞もない状態です。

 そこから数時間して、なんとか食事が出来そうだと思ったので、電動ベッドの利点を生かして上半身を持ち上げ、多分午後3時ごろに食事。

 その後点滴も外され、かなり身軽な状態になったと記憶しています。


検査終了後に尿失禁


第2章 様々な検査


トップページへ